老人保健施設で重要な看護師の仕事とは

老人保健施設と聞いても、ピンとこない人もいるかもしれません。介護老人福祉施設と間違えやすいが、全く別物です。老人保健施設は介護保険法に基づいて設置されていて、要介護者に対する看護・医学的管理下での介護・機能訓練などの必要な医療を行いながら日常生活の世話を行う施設のことを指します。分かり易く言えば、病院と在宅の中間に位置するような施設なのです。

ここで働く人の中には看護師という仕事の人もいます。実は老人保健施設には看護師の配置基準があり、入所定員100人あたり9人の配置義務があります。患者は比較的安定している症状が主であり、看護師は服薬管理・口腔ケア以外にも、理学療法士や作業療法士と連携して食事や入浴の補助など、在宅で生活を送ることが出来るようにサポートするといった視点で入所者のケアを行うことが仕事の内容となります。

ところが入所している人が高齢である以上、容態が急変することも多いです。慢性疾患が悪化したり、薬の影響を受けて体調に変化をきたすことも少なくないです。こうした時に、医師に報告したり救急搬送の指示を出したりするのが老人保健施設で働く看護師であり、経験が豊富な人材が求められるといえるのです。

老人保健施設で働く看護師は、夜勤を伴うことが多いと言われています。ただし基準で定められているわけではないので、就職をする場合には夜勤についても聞いておくと良いでしょう。老人保健施設は入れ替わりも多いのも特徴です。在宅治療が可能になった入所者は、施設を出て行くためです。入所者の顔をすぐに覚えることも大切だといえるでしょう。